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中国・冥婚ビジネス ~息子が死んだら女人の死体と埋葬します!~あらすじ感想悲劇

あの世で結婚ってアリ?成人前に亡くなった子供に嫁をとる冥婚が、姉妹に不幸な運命をもたらす…。女の生と死にまつわる悲しい物語を収録した短編集をご紹介。

中国・冥婚ビジネス ~息子が死んだら女人の死体と埋葬します!~あらすじ

親を亡くした照玲・明玲の姉妹は伯母に引き取られます。照玲は体の弱い妹明玲を庇いますが、具合は悪くなっていくばかり。ある日、伯母が名家林家の亡くなった末息子の嫁に明玲を売ると言います。ひどい、と思った照玲ですが…。他に日本で行われていた悲しい子殺しの風習、兄のため将軍家慶の側室となったお琴の方が将軍の死後起こしてしまった不祥事など、女の哀しみと幸せを考える作品集。昔の暮らしに興味ある人必見です。

著作 宮島 葉子

中国・冥婚ビジネス ~息子が死んだら女人の死体と埋葬します!~登場人物

照玲(しょうりん)
中華民国に住む親のない娘。病弱な妹明玲が冥婚で嫁いだ林家の青年と恋仲になります。

明玲(めいりん)
照玲の妹。体が弱く17歳で死亡。「冥婚」で死後林家の死亡した息子の元に嫁ぎます。

中国・冥婚ビジネス ~息子が死んだら女人の死体と埋葬します!~ネタバレ

「ほら 明玲 紅をさそう」

立派な屋敷の一室で、寝台に横たわる遺体の唇

口紅を塗ってやる照玲。

遺体は宝飾品で飾られ、豪華な衣装をまとっています。

-昨日妹が死んだ

妹の死体を私は銀50枚で売った

照玲は少女の遺体に語りかけます。

「お前は幸せ者よ 明玲

県で一番の名家の林家に嫁ぐなんて夢のまた夢」

「まあきれいにできたこと」

後ろから上品に着飾った女性が照玲に近づきます。

「死化粧なのにまだ息をしているよう

息子の徳栄もこれで現世に思いを遺すこともあるまい

「はい」

照玲はうつむきます。

名家林家の末息子徳栄は15歳で亡くなりました。

成人前に未婚で亡くなった子供は先祖の墓に入ることが

出来ずこの世で迷い家に仇をなすと信じられており、

そのため死後でも結婚させ、成人として埋葬する習慣がありました。

明玲は死んで名家の亡くなった息子の嫁になりました。

「どれ徳栄に美しい花嫁を見せてやろう」

女性は徳栄の死体を運ばせます。

死んでから時間が経っている徳栄は半ばミイラ化し、腐臭が

漂ってきます。

照玲は漂ってくる腐臭に鼻と口を覆う。

「間に合ってよかったよ

なかなかおまえの妹が死なないのでほかから死体を買ってくる

ところだった」

心無い言葉に照玲は「はい」と答え、顔をそむけます。

-明玲…わたしのたったひとり残った肉親だった…

 

親を早くに亡くした姉妹は伯母の家に引き取られます。

照玲は伯母にこき使われ、体の弱い妹の明玲はいつも部屋で寝ています

仕事が遅いと伯母に怒鳴られ土下座して謝る照玲に、伯母は

2人とも夕飯抜きだと言い渡します。

「お願いです 明玲のご飯は抜かないで

体が弱いから栄養を摂らないと

懇願する照玲を平手打ちし、伯母はなおも「ムダ飯食い」と

罵り

「寝てばかりいる妹のぶんは姉のお前が働くのだよ!」

と命令します。

部屋に帰り、照玲は自分はもう食べたからと嘘をついて

厨房係がめぐんでくれたご飯を明玲に与えます。

「おいしいねお姉ちゃん」と喜び全部平らげる妹。

「よかったね」と言いながら照玲は鳴っているお腹を押さえます。

-親が死んでからずーっとずーっと面倒見てきた…

照玲は妹のため縁談も失いました。

いつ結婚してくれるのかと縋る照玲に、恋人の子良は

照玲と結婚すれば妹の面倒も見なくてはならず、そんな余裕は

家にはないと去って行きました。

明玲は日に日に弱り、もう一月も持たないのではないかと

思われたころ、伯母が照玲を呼び出し「冥婚」の話をします。

林家の末息子が亡くなり花嫁の死体を探している

林家は金を出し惜しみしないので明玲を売ることにした

と言います。

「そんな!まだ明玲は生きているのに」と

驚く照玲に、伯母は先に他の死体がみつかったら金にならない

と言い

「林家はウチの店のお得意様だ

この話が潰れたら 代わりにおまえを妓楼に売るよ

と脅します。

-売る…?そんな!

ひどい ひどい!

愕然とし、部屋に帰ると明玲はゼーゼーと苦しそうに息をして

います。

「よかった お姉ちゃんいてくれた

お姉ちゃん そばにいて…」

苦しそうな明玲を照玲はじっと見つめます。

明玲が手を差し伸べ言います。

「お姉ちゃん アタシたち…ずーっと一緒だよね」。

-ずっと…ずっと?

もういやだ…いやだ!いやだ!

照玲は明玲に馬乗りになり、首に手をかける-。

 

明玲は徳栄と同じ棺に納められ、林家代々の墓所に葬られました。

葬儀に参列し

「そうよこれでよかったのよ よかったのよ…」

と呟く照玲。

じっと手を見つめていると、徳栄の兄徳賢が声をかけてきます。

「気味が悪くて見てられないか?…

イマドキ冥婚などバカげていると思っているのだろうな

最愛の末息子を亡くした母の親心だ

許してやっておくれ」

「若旦那さま…」

徳賢は照玲を冥婚とはいえ姻戚と同じだと言い、困ったことが

あったら自分の所へ来るよう言ってくれます。

照玲は徳賢に思われ得意の絶頂を味わいますが、「冥婚」の風習

が彼女に残酷な形で襲いかかる…。(「中国 冥婚ビジネス」)

紀伊新宮藩主の娘お広は兄の出世のため旗本の養女となり

大奥に上がります。

50を過ぎた将軍家慶に美貌を見初められ、側室「お琴の方」となり4人の子を出産。

しかし子供達はみな幼くして他界、家慶没後若くして出家

兄にも見捨てられた日々を送ります。

そんな中、住んでいる御殿の改修が始まりお琴の方は出入りの

大工幸次郎と密通

前代未聞の町人と将軍の元側室の不祥事は世間中に知れ渡り…。(「非業の恋〜お琴の方〜」)

他に3人以上生んでいいのは地主様だけという日本の寒村で、

村が強いる惨い間引きの掟を、母と娘の運命とともに描いた

漫画(「間引き絵馬」)など、いずれの漫画も生と死を因習と

絡め深く描いた、胸に響く短編集です。

中国・冥婚ビジネス ~息子が死んだら女人の死体と埋葬します!~感想

子を思う肉親の気持ちとは言え、なんともコワイ風習ですね。生まれたばかりの子を殺すのも残酷。昔の人々は生きるために随分悲しい思いをしたのだなと思いました。

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